開催中の展覧会
六本木|プロジェクツ




風景の中の物語
市野 悠・朴 愛里・山田 桃子
2025年4月12日(土) - 5月24日(土)
12:00 - 19:00 日曜・月曜・祝日休み

市野 悠
1985年神奈川県生まれ。2014年に東京造形大学美術学科絵画版画表現指標を卒業。2012年第37回全国大学版画展(町田市立国際版画美術館)で収蔵賞、2017年第10回高知国際版画トリエンナーレ展で佳作賞を受賞。
市野は、石版画を中心に制作しながらも、紙やアクリル板の重なりによって生まれる独特な奥行きのある風景を描き出します。
近年では、自身の父親の古い写真や記憶をもとに、時間の経過を可視化する作品にも取り組んでいます。本展でも、そうした繊細で詩的な風景作品を展示します。

朴 愛里
1992年東京生まれ、韓国京畿道育ち。2021年武蔵野美術大学造形学部油絵学科版画専攻卒業、2025年同大学院造形研究科修士課程美術専攻版画コース修了、同大学院造形研究科博士後期課程造形芸術専攻作品制作領域入学。2021年には、「第8回山本鼎版画大賞展」で優秀賞、2024年には、「第67回CWAJ現代版画展」でロロ・ピアーナ女性アーティスト奨励賞を受賞。4月15日から開催される第4回PATinKyoto京都版画トリエンナーレ2025に参加します。
朴は、銅版画を通じて自身のルーツをたどるように、記憶や個人的な経験を作品に昇華させてきました。祖母の写真や幼少期の風景をモチーフにした作品では、私的な記憶が銅版画の技法によって普遍的な物語へと変換されています。本展では、これまでの作品とは異なり、より身近な風景をテーマとした作品を発表。エッチングによる繊細な線と濃淡が、鑑賞者それぞれの記憶を呼び起こすような作品群となっています。

山田 桃子
1995年生まれ。2021年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、2023年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻版画研究分野修了。2020年第45回全国大学版画展にて優秀賞受賞。
山田は、銅版画と七宝焼という異なる技法を用いながら、時間をかけて積み重ねられる制作プロセスの中で、絵と言葉の往復によって物語性を生み出します。作品の中には、色彩や形によって構築された独自のルールがあり、現実とは異なるもうひとつの世界が広がっています。本展では、ペインティング作品を中心に展示し、山田が生み出す独自の物語世界を体感していただきます。