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開催中の展覧会

六本木|プロジェクツ

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“Female Hunter” 2025年 ガムオイルプリント 80.0 × 120.0cm ©Mei Honma

本間 メイ
Women were gatherers?:女は採集者だった?

2025年3月1日(土) -  3月29日(土)
​オープニングレセプション:3月1日(土) 17:00 - 19:00
ラウンドトークイベント :3月2日(日) 13:00 - 15:00
出版記念オンライントークイベント:3月19日(水) 19:30 - 21:00

12:00 - 19:00 日曜・月曜・祝日休み

List of Works
展示風景

 GALLERY MoMo Projects では、2025 年3 月1 日(土)から3 月29 日(土)まで、本間メイによる個展 「Women were gatherers?:女は採集者だった?」 を開催いたします。
 本間メイは1985 年東京都生まれ。2009 年に女子美術大学芸術学部を卒業、2011 年にチェルシー芸術大学大学院ファインアーツ科を修了しました。現在はインドネシアと日本を拠点に、両国の歴史的関係をリサーチしながら、映像やインスタレーションを通じて社会・政治的な問題や多国間の関係性を考察する作品を発表しています。近年は女性の歴史に焦点を当てた作品制作に取り組み、国内外での展示に参加するとともに、キュレーション活動も行っています。
 本展では、本間が自身の子育てを通じて感じたジェンダーバイアス に対する違和感を出発点に、「女性は採集者だった」という固定観念を問い直す試み を行います。
 「男は狩猟、女は採集」という古くからのジェンダーロールの概念は、長らく歴史的事実とされてきました。しかし、2018 年にペルー・アンデス山脈で約9000 年前の女性ハンターの墓 が発掘され、女性も狩猟に従事していたことが明らかになりました。本間は、この歴史的発見と、自身の子育ての経験を結びつけ、新たな視点からジェンダーロールを捉え直す作品を制作しました。
 原始の狩猟武器「アトラトル(投槍器)」を持つ女性をモチーフにした写真作品 や、リサーチ・インタビューをもとに本間がナレーションを作成・編集した映像作品を展示します。狩りや家事をするイメージに詩的なナレーションを組み合わせながら、ジェンダーロールの見直しや共同の可能性について探り、「母性」という概念に対する多角的な考察を試みます。
 また、本展の関連企画として、アートブック『Quiescent Time: Listening to Your Heartbeat(静止している時間:心拍を聞きながら)』とインタビュー集『Dialogues with Artist Parents:ジェンダーロールとは?』の出版を記念したトークイベントも開催予定です。
アーティストとして創作活動を行いながら子育てをすること、社会的な役割と個人のアイデンティティの関係について、多角的に考察します。
 本間が長年取り組んできたフェミニズムやジェンダーのテーマを軸に、社会の中で形成されるジェンダーロールを再考する本展を通じて、ジェンダーの視点から社会のあり方を見つめ直す機会となれば幸いです。

アーティストコメント

女性はその生殖機能の性質から、妊娠・出産・授乳期に行動範囲が限られることを理由に、「男性の集まりから排除されてきた」としばしば考えられている。現代ではすでに過去のものとなったと信じたい「男性は仕事、女性は家庭」といったジェンダーロール(性別役割分業)の考え方を裏付けるように、太古の狩猟採集時代から「男は狩猟、女は採集」と歴史的に語られてきた。そもそも、太古の昔に狩猟採集民がどのようなジェンダー観を持っていたのかはわからないが、男性は力を必要とする狩りをして肉を得ることで家族を養い、女性は子どもの世話や栄養豊富な木の実採集など身の回りでできることをしていた、というのが一般的な見識だろう。だが、2018年にペルーのアンデス山脈で行われた発掘調査で、およそ9000年前の古墓から白骨が発掘され、さらに多くの狩猟用の石器が共に埋葬されていた。当初、考古学者たちはジェンダー・バイアスによる先入観で、「彼はとても偉大なハンターで、コミュニティの中で重要な人物だったに違いない」と思ったそうだ。分析により、白骨は若い成人女性のものであると判明し、その他の例から見ても、女性ハンターの存在は稀なものではない事実が確認された。ジェンダーロールは社会の中で形式化されがちだが、役割は協働することによって再考されてもいいはずだ。

 

本展示を開催するにあたって、フェミニズムにおける「母性」とは何かを考えながら、子育てとアート活動を行っている7組の日尼アーティストとキュレーターにお話を伺い、子どもの相手をしながら作業をする具体的な方法を探りながら制作した。オルタナティブな写真技法を新たに取り入れ、原始の狩猟武器であるアトラトル(投槍器)を持つ女性ハンターをイメージして制作したサイアノタイププリント、ガムオイルプリント、映像作品に加え、7組のインタビューをまとめたインタビュー集を発表する。プリント作品は、インドネシア・バリにある版画工房Devfto Printmaking Instituteでレジデンスをし、技術的なアドバイスを受けて制作した。個展と合わせ、2021年より制作しているアートブック「Quiescent Time: Listening to Your Heartbeat(静止している時間:心拍を聞きながら)」の出版記念イベントも行う。アートブックでは、妊娠期から身の回りのものを用いて撮影した写真や編み物・刺繍のイメージと、9組の日尼アーティストと専門家のインタビューを組み合わせている。

2025年 本間メイ

本間 メイ:ラウンドトークイベント
日時:2025年3月2日(日) 13:00 - 15:00
開場: 12:30〜※当日は、閉廊日ですので、イベント参加者以外はご入場いただけません。
会場:ギャラリーモモ プロジェクツ / 六本木
定員:15名
お申し込み: https://forms.gle/eTno4UPhHvmhUSXc7

 

みなさんは、仕事や制作と子育てをどう両立していますか?

この度、アーティストの本間メイさんを迎え、「仕事 / 制作と子育て」について語り合うラウンドテーブルトークイベントを開催します。

本イベントでは、

  • 仕事や制作と子育てのバランスをどのように取っているか

  • どんな支援があればより働きやすいか

  • 現在受けている支援について

  • 出産前後でのライフスタイルの変化

  • 日々のやりくりの工夫

など、参加者同士が経験をシェアしながら、共に考える場を作ります。

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『Dialogues with Artist Parents:ジェンダーロールとは?』 出版記念オンライントークイベント

日時:3月19日(日)19:30 - 21:00 
配信方法:Youtube
※リンクは後日ホームページにてリンクを公開予定

本間メイが制作したアートブック『Quiescent Time: Listening to Your Heartbeat(静止している時間:心拍を聞きなが ら)』、インタビュー集『Dialogues with Artist Parents:ジェンダーロールとは?』 出版を記念しオンライントークイベントを開催いたします。
ゲストに京都芸術センタープログラムディレクター西田祥子とアーティスト飯山由貴をお迎えし、子どもを持つアーティストにどのようなサポートが必要か、アーティストと行政的な視点を交えたお話を伺います。

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